2011年9月15日 (木)

考える葦もいいけど、香る葦をめざしたい

昨日おこなわれた、第二回日本フレグランス大賞の最終審査会。昨年よりも審査方法がシンプルになり、最終ノミネートに残った製品から、部門別に、「香り」と「ボトル」、それぞれについて、いちばん良い、と思ったものを選ぶ。

フレグランス・オブ・ザ・イヤーのラグジュアリー部門のエントリーに、Gucciの「ギルティ」と「フローラ・バイ・グッチ」、Jimmy Chooの「ジミーチュウ」、Lanvinの「マリー・ミー!」(なんちゅうネーミング)、Swarovskiの「オーラ・バイ・スワロフスキー」、Escadaの「タージ サンセット」ほか。

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ラグジュアリー・メンズのエントリーにはVan Cleef & Arpels の「ミッドナイト・イン・パリ」、Creedの「アバントゥス」、ブルガリの「ブルガリ マン」、Dolce & Gabbanaの「ザ・ワンジェントルマンフォーメン」ほか。ノミネート全商品のデータはこちらに↓。

http://www.japanfragrance.org/page.php?page=grandprix

日本フレグランス協会が主催ということもあって、協会関連の会社の製品のエントリーが多いのかな。個人的にはニッチ系、アルティザン系、メゾン系のフレグランスが好きだが、こういう機会にさまざまな「今年の製品」をまとめて試香できるのは嬉しい。

「今年らしい香りとボトルデザイン」というのが、たしかにある。ちなみに、上の中から「今年らしさ」を感じ取ることができたのは、Gucciの「ギルティ」。甘くなく、これといった強い特徴が突出することのない、深い陰影を余韻として感じられる大人の香りだった。決して明るくはない現実のことを思わなくてはいけない時代には、やはり若干の陰影を感じさせる香りがふさわしいように感じる。

とはいえ、審査会で出会った香りのなかでもっとも心に残ったのは、ルームフレグランス。エントリーのブランドはNeomとLinari 。どちらも高級オーガニック系で、リード(葦)に香りをひたし、リードから部屋へ香りを拡散させるタイプのルームフレグランス。

Neom

空間が一挙に「マンダリン・オリエンタル」ホテルになる。個人的にこれほしいなあと思ったのだが、かなりムリめに高価っ。

香りを吸い込み、ふんわりと空間に拡散させて、あたりの雰囲気を自然に変えることができる葦の力もはじめて知る。考える葦、というのもいいけど、香る葦、もいいね。

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2011年7月 6日 (水)

顔に「角」を生やす美容の意味は

フェイクビューティーの時代到来、という記事が気になる。「インデペンデント」6月25日付。Bigger, bolder, brighter: The age of fake beauty.  by Alice-Azania Jarvis.

日本でもエクステやらジェルネイルやらはすっかり浸透した感があるが。いかにも人工的に作った外見がビューティートレンドとしてきている、という記事。用語など新鮮だったものをメモ。

<ふつうに大胆>

・ディップ・ダイ:上半分と下半分の髪の色がはっきりと対照的になるように染めるヘアカラー。アレクサ・チャンやドリュー・バリモアもやっている。

・アイラッシュ・エクステンション:つけまつげのことですね。シュウ・ウエムラのピーコックの羽根タイプのものや、パウダー・ラウンジのキラキラちりばめタイプなど。(日本ではまつげエクステもあるが、そこまでの流行はまだロンドンにないのかな?)

・ブラジリアン・ブロウ・ドライ:日本でいう、縮毛矯正のようなもの。髪にケラチンを補充したあと、アイロンを使ってストレートにし、それを1か月ほどもたせる美容のことらしい。

(ニコル・リッチーがこれをやってもらってるところを、ブログで紹介していた。http://www.nicolerichie.com/2009/05/back-for-another-brazilian-blow-dry/  

また、ウィキペディアにはブラジリアン・ヘアストレイトナーという項目で載っていたが、健康に害があるという説が出ていることも紹介されていた)

<やや過激>

・リップ・エンベリッシュメント:一時的にリップにタトウーをほどこす。ゼブラ柄やポルカドット、ジェシーJ風のユニオンジャックなど。

・ヘアピース:即席ビーハイブからフリンジまで。リリー・アレンやデイジー・ロウ、エイミー・ワインハイスらの影響大。

・バイオ・スカルプチャー・ネイル:日本でもやってますね。アクリルの人工爪で長い爪をつくる。

<もはやブキミなレベル>

・フェイシャル・ホーン:顔に「角」を施す。レディ・ガガが今年の2月にチャレンジして話題になっていた。ビューティーというより、もはや「異次元の生き物になる」というレベル。

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・デンタル・エンベリッシュメント:カニエ・ウエストもダイヤモンドを歯に埋めたのを見せびらかしていたが、「白よりも白い」歯にするための、あれやこれやの美容。シェリル・コールやキャット・ディーリーもその例。

・ヴァジャズル:デリケートな部分に、クリスタルの装飾を施す美容(なのか?) 元祖はThe Only Way I Essex というところ。記事によれば「主流となった」ようなのだが、日本ではさすがに少数派ではないかと。

http://www.vajazzle.me.uk/

以上、ナチュラルな美しさではなく、いかにもフェイクという外見をめざす、最近の美容トレンド。レディガガのフェイシャルホーンにはしばらく言葉なく見入る(……)。

美容の歴史を概観してもしみじみ感じることだが、人はいつだって、「ありのままの自分の姿」に満足できないものであるらしい。

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2011年2月26日 (土)

モダン&バロックなローズの精華

◇「25ans」4月号発売です。まんがブランドヒストリー第一回「LANVIN物語」の最後に、ランバンというメゾンについてのエッセイを書いています。機会がありましたらご笑覧ください。柏屋コッコさんによるまんがはなかなか面白く、クスクス笑いながらコンパクトにランバンの歴史と今を学べる。ブランドヒストリーに関心のある方には(そうでない方にも入門編として)、おすすめ。

同誌の木村孝さんエッセイに深く共感。「私は年代が高くなってから、ひとつひとつの仕事を、与えていただいたことに感謝し、これが最後の仕事かもしれない、という気持ちで臨むようになりました。悲壮感からではなく、一回の仕事にベストを尽くそう、という思いからです」

90歳を超えても仕事を続け、社会に求められ続けている木村孝さんや、堀文子さんのような方が活躍していらっしゃるのは、ほんとうに勇気づけられる。

◇ガリアーノ情報、その後は暴言だけでなく「暴行をはたらいた」とかの情報もでてきて、錯綜しているようだ。シドニー・トレダノ(ディオールの社長兼CEO)もベルナール・アルノー(LVMHの会長兼CEO、ディオールはここの傘下にある)も、非情なところがあるが、最終的に、ガリアーノがうまく社会復帰できることを祈る。

◇春に向けてのフレグランスやコスメが続々登場している。春の到来を感じさせるフレグランスとしては、ゲランの「チェリーブロッサム」をはじめ、「さくら」系が定番化しているなか、今年はあのジョー・マローンからも「さくら」が。

新作フレグランスをいくつか試香してみて、心が動かされたものの一つ。「パルファン・ロジーヌ パリ」から、創立20周年記念の限定版として発売される、「ローズ・ド・ロジーヌ エクストレーム」。

堂々とした、バラの王者といった風格。ローズ専門に作り続けているこのブランドの総力を結集した決定版といった印象で、作り手への敬意を表したいと思った香水。

トップにはバイオレット、ジャスミン、イリス、イランイランなどが優しくフェミニンに香り、ミドルでさまざまな産地のローズアブソリュートがオレンジの花とともに香る。これがもう、目が覚めるようなゴージャスな華やかさ。春がきた!と心を持ち上げてくれるような力を感じる。

モダン&バロックなイメージは、ボトルからも。総ゴールドで、手作りのシルクタッセルが優雅なあたたかみを添えている。

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2011年1月 9日 (日)

アイデンティティを託したいのは、「入手しづらさ」

2010年にアメリカで売れたフレグランスに関する記事、「ニューヨークタイムズ」1月5日付。中から気になった項目のみメモ。

ブルーミングデイルズ(百貨店)でのトップセラーは、シャネルの「ブルー・ド・シャネル」だった。これは男性フレグランスとして、ブルーミングデイルズ過去最大を売り上げた。

フレグランスは対象年齢ごとに売れるものが違うことが多いが、ブルー・ド・シャネルは、アピールする年齢層が非常に幅広い。ティーンエイジの息子にも、(孫のいる)自分の父親にもプレゼントできる。

そのほかに男性ものでホリデー・ヒットとなったのは、マーク・ジェイコブズの「バン!」と「ブルガリ・マン」。

女性用で売れたのは、グッチの「ギルティ」、ジョルジオ・アルマーニの「アクア・ディ・ジオ」、そしてサンローランの「ベル・ドピウム(Belle d'Opium)」。

とはいえ、80年代の「プワゾン」、70年代の「オピウム」のように、ブロックバスター・フレグランスは現れない。

今日では、香水愛好者も知識を得てきていて、「みんなと同じ」のを避け、「入手しづらい」フレグランスに飛びつくことで、個性を表現したがっている。

その結果であるかどうか、2010年のリリースではなく、古い時代のフレグランスも復活。1920年代のクラシック、イタリアンブランドの「ボワ」が復活し、カリフォルニアブランドの「ジェンダルム・オリジナルコロン」も復活。ともに男性用。

また、100ミリリットルあたり300ドルもするフレデリック・マルの新作、「ある貴婦人の肖像(Portrait of a Lady)」がバーニーズや反大衆路線をいくパフューム・ブティックなどで売れている。

2011年の展望としては、ウッディノートのoud が主流になっていくだろう、と。トム・フォードが2007年のプライベートコレクションで Oud Wood を出した時には、oudはさほど話題にはならなかったが、今は有名無名とわず、多くのoud系フレグランスが出ているらしい。

さらに、クロエの「ラブ」に先導されるように、パウダリーが復活する勢いである、と。ヴィンテージ化粧品のような甘いパウダリー。

アメリカと日本の好みは異なる。クロエの「ラブ」のようなパウダリーはたしかに日本人受けもよさそうだが、oudはどうか。様子見。

ニッチなメゾン系のフレグランスばかりを集めたパフューム・ブティックはシンガポールにもあって、行けば必ず立ち寄る(買えない価格のものが多いが、トレンドはわかる)。アメリカにも Aedes de Venustas というブティックがあってそれなりに影響力を発揮していることを知る。日本では新宿伊勢丹メンズ館のフレグランスコーナーがそれに近い? 本館のフレグランスコーナーにもメゾン系がおいてあり、「レディス」というくくりでのメゾン系を集めたようなのだけれど、メンズ館のほうが、よりマニアック。フレデリック・マルあたりまでいくと、メンズとレディスの区別などほとんど意味をなさないし。

すぐれたパフューマーが創った香水は時代のムードを先取りしていることが多い。これから「くる」イメージを感覚的に感じ取ろうと思ったら、薬局でディスカウントされて売ってるようなセレブ香水などに惑わされず、メゾン系の新作をひととおりチェックしてみると、そのなかにときどき、思わぬヒントが見つかることがある。

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2010年10月15日 (金)

ナチュラルなNYの妖艶なヴァンプ

オーガニック・フレグランスの最先端をいくパルファン・オノレ・デ・プレから新しいライン、"WE LOVE NY"コレクションが登場。

<マグノリア・ベーカリーでの朝のコーヒー>風の紙カップに入った、いまどきニューヨークのナチュラルスタイルを体現する香水。なかでも「Vamp a NY」は前例がすぐに思い浮かばないほど個性的で強い印象。チュベローズ、ラム、三種類の樹脂からなる、天然のままで妖艶なヴァンプをイメージさせる魅惑的な香りで、つけたとたんに「ゴシップガール」のブレアやセリーナを連想してしまった。今回のラインは、持続性もやや高い。

このラインにはほかに、'I Love les carrottes'(ニューヨーカーの健康の源、キャロットから広がるイメージを生かした香り)、'Love COCO'(毒にも解毒剤にもなるココナツの香りがベース)がある。

最先端のライフスタイルのモデルとしてのNYを表現するイメージワードが、<純粋・自然>。

でありながら、その中身は「週末はココナツ香るハバマやプエルトリコ」であったり、「夜は五番街で妖艶なヴァンプ」となるあたりが、スノビッシュというか。

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2010年9月15日 (水)

華麗な無駄、細部に光る丁寧さ、格調、時代とのシンクロ

日本フレグランス協会主催の「日本フレグランス大賞」審査会。ノミネート商品およそ70品目が並ぶ。ランダムに選ばれた10点ほどを試香、マーケティング、パッケージなども含め、いくつかの観点に基づいて採点して、コメントを記入する。

第一回とあって、採点基準やカテゴリー分類の基準にややおぼつかなさも感じたが、今後、検討と改善を重ねて定着化していってほしい試み。個人的には、今年話題になったフレグランスを、ほぼひととおり、同条件で試すことができた楽しい機会だった。

大胆なボトルデザインで好感をもったのが、マーク・ジェイコブズの「ロラ」。キャップの上に大きな花びら状のオーナメントがついている。この装飾に意味はないけど、華麗な無駄を見ているだけで楽しくなる。

バレンシアガの「パリ」、グッチの「フローラ」は、ブランドのイメージと連動するたたずまいで、細部にいたるまで(「フローラ」は箱の内側にまで美しいイラストあり)考え抜かれていることに感心。細部に光る丁寧さは、使う人を大切にもてなそうとする心の表れのように感じられるものだ。

個性的な香りで印象に残ったのが、アニック・グタールの「ニンフェオ・ミオ」。類似の香りが思い浮かばない。

つけた瞬間に華やいだ気分が広がる「女の王道」的フレグランスとして、格調も感じさせたのが、ゲランの「イディール」。「ミツコ」系のマダムっぽさはなく、若々しい。

もっともよく売れたのが「クロエ」だそうだが、たしかに若い女性が多い場所へ行くと、必ずこの香りが充満していたような気がする。このフレグランスじたいには不満もないが、「みんなと同じ」というだけでパスしたくなる気もする。

時代とうまく同調しているなあ、という点では、個人的にもこの夏よく使った「オノレ・デ・プレ」の一連のシリーズ。緩衝材を兼ねるユニークなパッケージ、エタノールまで大麦からつくるという徹底したオーガニック精神で、倫理的であることがおしゃれとなる時代を象徴するようなフレグランス。

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左端が「ロラ」、左から2番目が「イディール」、奥の右側の方に3つ並ぶオレンジの袴のパッケージが「オノレ・デ・プレ」。いいと思った香りに高い点をつけるシステムではないので、上に記したような思いは必ずしも結果には反映されないのだが。ウェブ上での一般投票も数多く集まっているというので、どういう総計が出るのか、今から楽しみ。

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2010年9月 8日 (水)

黒のバラの香り

バラ専門の香水メゾン「パルファン・ロジーヌ パリ」から、新製品「セクレ・ド・ローズ」(バラの秘密、の意)。黒のバラ(つぼみの色は深い黒だが、満開になると黒とパープルの花びらが深紅に変わる・・・というバラ)をイメージした香りで、リコリス、ブラックプラム、クミンなどがバラにまじりあっている。すっきりした甘さのなかに、秘薬っぽさもある。ラストノートにはアンバーやムスクも入って、やや動物的な残り香。

Photo

秋冬のこっくりとした空気のなかで、ひねりのある色っぽさを醸し出しそうな雰囲気のフレグランス。

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2010年9月 1日 (水)

香水が、少子化防止の役割を果たす?

日本フレグランス協会が、10月1日を「香水の日」と定め、日本初の「日本フレグランス大賞」を発表するそうです。

ノミネート商品は74品目。HP上での一般投票の部もあります。香水好きな方、お好きなフレグランスがあれば、投票いかがでしょう?

http://www.japanfragrance.org/page.php?page=grandprix

私は2週間後の審査会に出席し、本格的に審査をしてまいります。

香水にちなみ、天才パフューマー、ルカ・トゥーリンの、彼らしい名(迷?)言をご紹介しましょう。

「<ミツコ>(ゲランの香水)をつけて死んだ人間はいないが、ミツコをつけた結果、多くのベイビーが生まれたのだ」

香水は少子化防止に役立つ?(笑)

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2010年6月18日 (金)

極薄メイクは、安上がりではない

◇バーバリーもついにメイクアップラインをだすようだ。NYタイムズのマガジン欄で製品の写真を見る。

http://tmagazine.blogs.nytimes.com/2010/06/18/english-accents-burberry-beauty/?ref=womens-fashion

クリストファー・ベイリーが打ち出す、現代の「イングリッシュ・ローズ」のイメージ。クレイジーなアイメイクもリップメイクもなし、ただうっすらとメイクの気配だけが残ることをめざすメイクアップラインであるようだ。

韓国の水光メイクといい、やはり時代はポイントメイクを極力省く、「極薄メイク」のほうに向かっているような印象がある。現実的に考えても、バッグの中身は少ないほうがかっこいいし、「メイクを落としたあと」の顔を見せねばならない局面でも、当惑(?)を与えることもなくていい。

ごまかせない分、スキンケアにより力を入れなくてはならないから、かえってお金も労力も時間もかかるのだが(笑)。

◇「パブリック・エネミーズ」、DVDで。もう10年ほど通っている「クレアトゥール」では各ブースにDVDデッキがおいてあって、次々にいろんなのを流してくれるから、予期せぬ拾いものや見逃した話題作を見ることができて、ありがたい。30年代ギャング映画は、メンズファッションが見もの。男はスリーピーススーツに帽子。葉巻とマッチがシブく合う。

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2010年6月16日 (水)

つるつるのオム・オブジェ

日本の若い男性においても、「すね毛はそる」のがふつう(?)になっているらしいこの頃であるが。

クルーズやビーチなどで水着になることが増えるシーズンだからか、アメリカの男性においても、「体毛はそる」トレンドが顕著になっているようだ。「ニューヨーク・タイムズ」15日付の記事。

西洋の男性のなかには、胸毛ばかりか、背中の毛までもふさふさと豊かで、ゴールデンレトリーバー状態の方も多いらしい。なんの映画だったか忘れたが、恋愛コメディもので、男が「デートの前に背中の脱毛に行く」というシーンを見たことがある。

で、最近、急成長しているグルーミングのカテゴリーが、背中の毛をとりのぞくための製品である、と。ワックスタイプ、クリームタイプ、電気シェーバー、スプレイタイプなど、さまざまに工夫が凝らされている。

ボディ用のレイザーを出しているフィリップス社のデータも紹介している。47%の男性が、首から下の体毛の処理のためのなんらかのグッズを使っている。18歳から29歳の男性においては、その割合が61%にものぼる。

ちかごろの水着モデルや下着モデルの男性がほとんどヘアレスなのも影響しているかもしれない。いずれにせよ、(「見る」よりもむしろ)「見られるボク」(オム・オブジェ)意識を強く反映している現象と見えるのだが。

「見る」側に立つザ・元祖肉食の方々が聞いたら、嘆きそうな話でもある。

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