2010年6月 4日 (金)

新しい世界に導いてくれるのは、「ご縁」

◇「ワイン王国」7月号、巻頭アペリティフで、エッセイを書いています。ペリエ・ジュエの会でのご縁つながり。ワインの話を活字で書くのはほとんどはじめてのことで、肩に力が入りすぎて(?)「このドシロウトは!」とあきれるようなハズカシイ話になってしまいましたが。機会がありましたら、寛大なお気持ちで、ご笑覧ください。

仕事も生活も、思ってもいなかった新しい世界に導いてくれるのは、ほかならぬ「ご縁」であるなあ、とあらためて実感。

◇「成城石井」にて恒例の、空クジなしのシャンパンくじ。3500円ほどの投資で、最低でもモエ。最高でドン・ペリ。

もちろん参加。

で、ひきあてたのは。

金賞2本のうちの1本、ドン・ペリニオン2000年。

何百年に一度であろう幸運に、感謝・感涙。

「いままでワインくじに投資してきたお金でとっくにドンペリ何本か買えたんじゃないのお?」とは畏友サツキさんのツッコミ。

いろんなことをトータルにかんがえれば、プラマイゼロになってるのだろう。とりあえず今は酒神バッカス様に感謝。

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2010年3月25日 (木)

アネモネが満ちあふれる夜

「ペリエ ジュエ」スプリング・フラワリー・パーティーにお招きいただく@フォーシーズンズ椿山荘ボールルーム。「レ・クレアシオン・ド・ナリサワ」の成澤由浩シェフの芸術的な料理に合わせて2000年、2002年(新ヴィンテージとしてこのたびお披露目)、1996年、ロゼ2002年のペリエ ジュエがふるまわれるという華やかなパーティー。出席者150人ほど。

同じテーブルには、最高醸造責任者のエルヴェ・デシャン氏、アジア太平洋地域のディレクター、ヤン・ソエネン氏、「ワイン王国」取締役編集長の村田恵子さん、ワインジャーナリストの柳忠之さんなど、かなりプロフェッショナルな方々。フランス語を真剣に勉強しておけばよかった、と心底悔しい思いをしながらも、シャンパーニュの専門的な知識のかけらをたくさん学ばせていただいた(はずだったのだが、酔いがさめてみるときれいに忘れている・・・・・・)。

メニューの端に残るみみず文字のメモから推し量るに、「オキシダシオン」(酸化)と「レデュクシオン」(還元)ではオキシダシオンのほうが大事とか、コルクは長いものを使っているほうがよりよいワインで50㎜だといいほうだとか、シャンパーニュの香り表現に「ビスキュイのような」「ブリオッシュのような」と焼き菓子が用いられるが、それはイースト菌の発酵具合を物語るもの、ということなどを教えていただいたようだ。酔いながらもメモしておいてよかった(とはいえ、事実とは違うことをメモしていた可能性も大。冷汗)。

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写真は、披露される「ペリエ ジュエ ベルエポック ヴィンテージ2002」を背景に、ペリエ ジュエに対する思いを語るデシャン氏。日本とペリエ ジュエは「シャルム」「エレガンス」「ペルフェクシオン」(魅力、優雅、完璧さ)において相通じるものがある、と。たしかに「D」のようなどちらかといえばマッチョで力強いイメージのシャンパーニュに比べると、ペリエ ジュエのほうは繊細でフェミニン、アーティスティックな印象が強い。

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そんな印象は、成澤シェフの料理にも通じるところがある。ロマンティックで、「乙女」精神すら感じさせ、繊細できめこまかく、サプライズとおもてなし精神にあふれている。

木の板をお皿として用いたメインのお料理にも感激したが、アネモネをかたどったデザートには、ペリエ ジュエに対する敬意が感じられて、心うたれるところがあった。

写真は、リンゴのコンフィチュールのクリーム、アーモンドアイスクリーム、カルバドスのジュレ、レモングラスのジュレ、タルトタタンなどでつくられた、アネモネ。

あわせるシャンパーニュのロゼは、赤ワインを8%混ぜてつくられるのだが、決して赤ワインの味がしてはいけないのだという。目指される色は、サーモンのピンク。

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写真は、成澤由浩シェフと、そのお仕事を讃えるデシャン氏。

ギャラリーには、フランス在住の日本人アーチスト、マキコ・タケハラさんによる楽しい写真アートが飾られる。各年代のペリエ ジュエを、さまざまなアーティストからインスピレーションを得た絵と組み合わせて、各年代やアーチスト独特の雰囲気を醸し出している。こういうアプローチのアートもあるのか、と感心。写真は、2002年をイメージしたマキコさんの作品。

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さまざまな分野の情熱的なお仕事の数々にふれて、春に向けてのエネルギーを充電していただいたような夜でした。主催者に心より感謝します。

おこさま春休みサービスも兼ねて、そのままフォーシーズンズ泊。

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2009年11月19日 (木)

ベル・エポックな一夜

シャンパーニュの「ペリエジュエ ベルエポック」のシェフ・ド・カーヴ(最高醸造責任者)、エルヴェ・デシャン氏が来日、ディナーに招かれる@ラ・ベル・エポック in ホテルオークラ。

主役はあくまでシャンパン。ラ・ベル・エポックのシェフ、池田順之さんが、年代の異なる4種の「ペリエ・ジュエ ベルエポック」に合わせ、3皿の料理+デザート1皿を演出する。

Photo_7 華やかですっきりした2000年には、平目のマリネのバラ仕立て。

Photo_3  より厚みが感じられる1999年には、あかざ海老と魚介類のポワレ。なんとこの年のペリエジュエをまるごと一本使ったという贅沢なシャンパンソースで。

Photo_5 「当たり年」の1996年のマグナムには、トリュフが香るムースをつめた仔兎の背肉、バロティーヌ仕立て。

Photo_6 そして2002年のロゼに、文旦とシャンパーニュのゼリー。上にのっかるムースもシャンパーニュの泡をイメージしたもの。(写真はすべて主催者の了解を得て掲載)

ゲストには「ヴォーグニッポン」「ヌメロトウキョウ」「エルジャポン」「エクラ」「ドマーニ」各編集長、フードスタイリストやワイン評論家の方々など。シャンパン愛においてはいずれ劣らぬツワモノの、それぞれの視点からのシャンパン談義がなかなか印象深く、心身ともにすっかりシャンパン漬けになった一夜だった。

とりわけ、となりに座ったワインライターの葉山考太郎さんが、「今は清楚な女子高校生だけど数年たってヒミツをもつようになる頃が楽しみ」というような突拍子もない比喩を連発して、終始、笑わせてくれる。葉山さんはなんでも、ペリエジュエのワインセラーにある世界最古のシャンパン(1825年)を味わう世界の代表12人のうちのひとりとして当地へ赴かれたそうで、そのシャンパンの形容もすばらしいというかいかがわしいというか。

1825年のシャンパンともなると、もう泡など立たないのだという。むしろシェリーに近い味わいなのだそうだが、葉山さんいわく、「5分前には温かかったんだろうなあと思わせるベッドみたいに、泡の痕跡はたしかに感じられるんですよ」。

Photo_8 ベルエポック(20世紀初頭の、優雅なる時代)の情緒たっぷりの部屋には、5種類の異なる容量のボトルのペリエジュエが飾られる。通常サイズではないボトルの名前を、アジア太平洋地域ディレクターのヤン・スーネン氏が教えてくれる。1.5Lがマグナム(magnum)、3Lがジェロボアム(jeroboam)、6Lがマチュザレム(methusela)、そして12本分入るという9Lがサルマナザール(salmanazar)。 なんという意味か? と聞いたところ、葉山さんによれば、「聖書に出てくる王様の名前ですね。日本でいえばイザナミとかアマテラスオオミカミとか」。

帰ってから調べたら、ジェロボアムが聖書にでてくるヤラベアム1世または2世。マチュザレムが、やはり聖書に出てくるユダヤの族長メトセラ(ミシューズラーほか表記はいくつかあり)で、969年生きた長命者。サルマナザールが、紀元前8世紀のアッシリアの王。

はじめて知ったのだが、ボトルが大きければ大きいほど、割安になるのではなく、割高になるのだそう。理由は明快で、ボトルが大きいほど品質が高く保たれるため。だから、シャンパンの場合、ピッコロサイズになると「おいしくない」ことが多いらしい。……ピッコロサイズでの一人シャンパンがおいしくない理由は心理的なものではなく、単に物理的な理由である、と。

ボトルに描かれている花はアール・ヌーヴォーの画家、エミール・ガレによるもので、ヒントになったのは日本のアネモネ。そういえばベル・エポックというのはジャポニスムの影響が色濃い時代でもあったのだなあ・・・と100年前につらつら思いをはせる。

はじめて知ったことはほかにもあり、ワイン業界では「女性がロゼを頼むと、今夜は帰らなくてよい、という合図」となるんだとか。女性誌関係者は全員「えーっ!?」と驚いていたので、ワイン業界だけにまことしやかに流れている、男に都合のいい願望まじりの迷信なのかもしれない。でも、「ワイン通の間ではそういうことになっているらしい」と知っておくことで、誤解を避けるなりあえて誤解を招くなり、いろいろ戦略も立てられるかもしれない(?)

「ペリエジュエ」は今後、徐々に、「ベルエポック」という名で流通させていくという。たしかに、「ベルエポック」という名のほうが、このシャンパンのイメージをずばり表しているように感じる。

美味しく楽しくシャンパンのことを学べた一夜だった。主催者、関係者のみなさまに、心より感謝申し上げます。

                     ☆☆

シャンパンついでに。このウェブサイトの上のほうにあるデザインは、「ペンの筆致」と「シャンパンの泡」のイメージを組み合わせたもの。デザインを依頼したアーク・コミュニケーションズ(社長の大里マリコさんが大学の後輩というご縁)のスタッフが、私の話を小一時間ほど聞いて、こういう図とロゴを考案してくださったのである(人影はもちろん、ダンディズムの祖、ブランメル)。具体的に何を話したかは覚えていないのだが、どうもイメージとして「シャンパンの泡」が欠かせないと思われたようなのであった。

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2009年6月19日 (金)

ジュエリー界の現在 & 2000 エシェゾー・グラン・クリュ

帝国ホテル「孔雀の間」にてナガホリ(株)さんの創美展。半年に一度のジュエリー大展示会&大商談会といった趣きの熱気あふれるイベントで、ここ数年、うかがうのを楽しみにしている。なんにも購入しなくて申し訳ないかぎりなのだが、「ジャーナリスト」のような立場で招いていただいている。恐縮しつつ、感謝。

定番のオーソドックスな宝飾品から、世界で活躍する日本人ジュエリーデザイナーの作品、およびスカヴィア、レポシといったヨーロッパの一流ブランドの大胆なデザインの新作までがずらりと揃い、ジュエリーデザインの動向が感覚的につかめる。7~8ケタの数字が並ぶジュエリーが「売約済み」となっていることもあり、商談の様子を遠目に観察できるのも、ひそかに楽しい。2日間で億単位のジュエリーが売れるという。貧困問題を考えた翌日にこのきらびやかさをまのあたりにして落差著しいことだが、これもまた、現在の日本の一面である。

スカヴィアのデザイナーは赤いサスペンダーの似合う陽気なイタリア人なのだが、今年は、ティーンエイジャーの「4代目」を連れて来ていた。映画「ヴェニスに死す」を一瞬思い出してしまったが、優雅なイタリアの雰囲気もまとう、かわいい男の子である。

Photo_2 会場入口に飾られていたクラシックカー、「ロールス・ロイス・レイス」が圧巻だった。1939年のもので、当時の所有者はモナ・ビスマルク夫人。現在はジュエリーアーティスト梶光夫さんが所有しており、25周年記念作品としてデザインしたというカーマスコットオブジェ「宇宙の女神」がついている。黄金の女神が地球をもちあげ、その上に巨大なダイヤモンドがついている。このロールスにこのマスコット。ゴージャスで、まばゆい。

その後、帝国ホテルのロビー階ラウンジで「プレシャス」編集部の方々と、ジュエリー特集の巻頭エッセイを書くための打ち合わせ。「自分で稼いで、自分で買う」読者に支持されるジュエリーとはどんなものか、お話をうかがう。

ここ2~3年、読者が好むファッションにも変化が見られるという。数年前はかちっとしたキャリアスタイルが好まれたのに、最近では、甘さ、かわいらしさを加えた、「男の部下にも怖がられず、親しみをもってもらえる」ようなスタイルが求められるという。「バンク・オブ・イングランド」による「女性被雇用者は口紅とヒールで装うこと」の服装指南はじめ、世界の都市部のキャリア女性の服装の変化とも相通じるものを感じる。「女性らしさを慈しむ」ことが女の権威につながることは、世界的な傾向らしいと感じる。

よいものを見たあとの心地よい気分をこわさないよう、「2000 エシェゾー・グラン・クリュ」をあける。先週の成城石井のワインくじ、やはり2日目もやってしまったのであった(いいカモになった私はやっぱりバカである・・・)。でも2等のこれをあてたので大満足。すばらしく深みがあるのに、なんのひっかかりもなく滑らかにまろやかにのどを通っていく、優雅なワインでした。

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2009年6月12日 (金)

2001 シャトー・ド・マル

成城石井の「はずれくじなしのワインくじ」誘惑に、つい負けてしまう。

6300円。最低でも6590円のワインがはいっていて、特賞は1本だけ、1998年のシャト・ラトゥール(86500円)。まさかこれは当たらないだろうな~と思いつつ、でも当たるかも? とか、2等のエシェゾーでもいいな、とか、最悪5等のカルボーニュルージュでもすばらしいじゃないか、とかあれこれ頭の中がワインワインでいっぱいになって、これはもう、一度買ってみないことには収まらなくなった。今週はバースディーウィークだったことだし、思い切って買ってみる。

あてたのは3等、2001年のシャトー・ド・マル。ふだん7990円で売られている極甘ソーテルヌであった。

・・・・・・正直いって、「甘いもの」が超苦手です。あんこもクリームも縁がなくていい(甘党の方、ご不快でしたらすみません)とひそかに思っているし、ましてやお酒の「甘口」はなによりもダメ。これならまだ5等のほうがよかったかも、とがっかりしつつ、あまり期待しないで開けてみたのだが。

単純に「甘口デザートワイン」と片付けることなど到底できないすばらしさ! 蜂蜜やアプリコットが成熟して腐をとおりこして昇華するとこういう香りになるのか・・・。苦いのもすっぱいのもすべてとりこんだ暁の、何もかも深くのみこんだ後の潔い大人の甘さ、といった、未体験の深いおいしさを味わった。やはりこのレベルのワインになると、甘さの格も違うのだなあ、とあとあとまで余韻にひたる。

そのまま売っててもぜったい買わなかったであろうワインに、こういう偶然で出会えたことはうれしいことだった。明日もう一度このくじに挑戦したくなってきた(夢はラトゥール)。いかん、成城石井さんの思うツボ。 

今週は、自分などさらさらと流れ行く環境の分子が一時的に淀んでいる状態にすぎない、という生物学的観点ほか、さまざまな「大きな視点」や「やさしい見方」にふれることができた、濃いバースディーウィークだった。今週、出会い、ことばを交わすことができた多くの方々に、感謝します。

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2009年5月 7日 (木)

シャトー・メイネイ

サン・エステフ2003年。雅子さまが皇室に嫁ぐ前夜、大和田家で供されたワインとしてあまりにも有名。樽香、プルーン香、タンニンの気配、すべてがなにやら強めかな?と当初感じたが、実際に飲んでみると香りのわりに口当たりがものすごく軽くて滑らか。でもいったんのどをスムーズに通ったらあとからガツンとくる感じ。「本流の伝統を、がっつり」という感慨にひたれるワインでした。

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2009年4月30日 (木)

マルサネ クロ・デュ・ロワ

悲しいことと惨めなことと腹立たしいことがセットで襲ってきた一日だったので(こういうのは、いちいち記さずに「忘れる」にかぎる・・・)、「今週のこの一本」を早めにあけることにする。

マルサネ クロ・デュ・ロワ(ドメーヌ・エルヴェ・シャルロバン 2006)。ブルゴーニュワインのいいところが全部ぎっしり凝縮してつめこまれているのに、さらっと口当たりが軽い。ものすごく深くて複雑で奥行きがあるのに、口当たりは実に軽やかなのである。こんなのありなのか。

人生のありとあらゆる苦難を経てきているはずなのに、飄々と軽やかで涼しげな人、というのを想像してしまった。あー。そんな人に、私もなりたい(こういうのを、世間ではヤケ酒と呼ぶ!? でもこのワインは悪酔いはさせない)。

新しい出会いが連続した4月は、長くて濃かった。健康で無事に過ごせたうえ、多くの人に出会えたことに、なによりも感謝する。

☆☆☆以下翌朝記。

ブルゴーニュなのにボルドーと書き間違えたり(↑訂正済み)失礼しました・・・。いつもよりぐっすり長時間眠れたうえ、極彩色の楽しい夢を見られて(夢はどこから来るのでしょう?たぶんよいワインも無意識の脳細胞にしみこんで夢の原料になる。笑)、飲んだ後までよい思いをしました。

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2009年4月25日 (土)

ヴォーヌ・ロマネ

今週の気合の一本は、ヴォーヌ・ロマネ(ドメーヌ・グロ・フレール・エ・スール、2006年)。かのロマネ・コンティを産する「神に愛された村」の一本。どうやら2005年がよいできだったらしいのですが、予算内で購入できたのは、その翌年のもの。

しばらく開かせて、一口ふくんだ第一印象が、「意外と、苦い?」。ところが、口の中で、ゆっくりじわじわと酸味や果実味や渋みが広がっていきます。二口、三口とすすむにつれて、波状に広がるそれぞれの味が絶妙なバランスで整っていく感じ。これ、といった際立った特徴はないのですが、ものすごく慎重な全方位OKの優等生というイメージをいだきました。独特のニュアンスがあって深く、「ワインの自信」みたいなものを感じさせます。

それにしても生きているうちに味わってみたいのが、ロマネ・コンティ。価値を十二分に堪能できるよう、来るかどうかわからぬその日に備えて、五感と語彙力を万全に鍛えておきたいと思います!

★★★(以下、翌朝記す)

グラス2杯ちょっとだけで、その後けっこうすぐに眠くなり、夜は眠っていることも忘れるほど(?)深く眠ってました。割と早く重く酔いが回るという感じ(体調にもよるのかもしれないけど)、あまりないことです。外でいただくときは要注意、かも。

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2009年4月19日 (日)

ジュヴレ・シャンベルタン

カクテルコンテストの審査員までやってしまうお酒好きです。カクテル21杯、公平に審査できる理性をキープし続けられることから考えると、やはり体質的に強いのかな? 上限を知らず、わかりませんが。

量を追求してもどうなるものでなし、これからは少しずつ質のいいものとじっくり深くつきあってみたいと思う。同じ予算なら手頃なのを3本買うよりもいいものを1本、みたいな。なにがなんだかわからないまま3本消費するより、豊かな忘れ難い感覚を与えてくれる1本と丁寧につきあうほうがはるかによい効果をもたらすことに気づいた。人生は短い。安く楽に「流して」いけばラクだけどあっというまに老けていく。それじゃ虚しい。どうせなら、インパクトの強い鮮烈な経験をひとつひとつ重ねて濃く年を重ねていきたい。

・・・などなどとやや高めのワインを奮発するための言い訳(笑)。今日は、自分ではじめて買ってみたジュヴレ・シャンベルタン(ドメーヌ・ジャン・フィリップ・マルシャン、2007年)。接待などで外でいただくことはあっても、じっくりこのワインだけに向き合うことはなかった。(だいたい、ワインを外でいただいたときに感想をあとで書いておこうと思っても、家に帰るとすぐに寝入ってしまい、翌朝にはどんな味わいだったのか、すっかり忘れている)。

ナポレオンが溺愛していたワインとして有名。何年のできがどう、というところまではまだ私にはわからない。香り、味わい、色合いともに「ワインの王道」をいくような風格をもちながら、意外と後には華やかで軽やかな酸味が広がる。このあと口がなんともいえずすばらしい。ぱあっとローズ系(というかぶどう色)の花火が開いて、そのまま奇跡的にゆるゆると花開いている感じ、というか。甘酸っぱい多幸感がしばらく続く。どんなに今日一日が悲しくみじめであろうと(こんな日のほうが多い)、なんの根拠もなく、「明日はきっと大丈夫、バラ色だろう」と思えてきて(=錯覚して)しまう。ナポレオンが愛したのもまさにこの人生肯定効果?

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