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2010年9月10日 (金)

「山師とハッタリの文化がゆっくり地球を包んできた、長い革命」

◇「サライ」10月号発売です。連載「紳士のものえらび」で宮本商行の銀製品について書いています。機会がありましたら、ご笑覧ください。

◇ジョン・リーランド『ヒップ アメリカにおけるかっこよさの系譜学』(ブルース・インターアクションズ)読み始める。605ページぎっしり。大著である。

「元ヨーロッパ人と元アフリカ人が、アメリカで混じり踊った複雑なダンス」を見据えつつ、音楽・映画・文化・アート・ファッション・広告・ビジネスにおける「進んだ自分のイメージ」(=かっこよさ)を歴史的に分析する、といった趣旨の研究書。ブルース・インターアクションズは、最近、こうした「ヒップな」本を続々出している。

巻末にある佐藤良明先生の解説が、「入門」としてわかりやすい。

「山師とハッタリ―イメージ企業家と広告戦略―の文化が、アメリカを起点としてゆっくり地球を包んできた。地球大のロング・レボルーション、その基点をリーランドはアメリカ全体の歴史に求める」

20世紀末にはすっかり「ヒップ」が地球上を覆い尽くし、今ではヒップの力も衰え始めていることを佐藤先生は指摘。

「国際市場を見ても、米国発のヒップな市場を、日本発の『カワイイ系』が侵食しているという現実もある。とんがったり、つっぱったりすることのカッコヨサは少なくとも現象としては引っ込んで、爽やかなやさしさばかりが、国際イメージ市場を覆い始めた気がしなくもない。元来、アメリカとは対照的に『個我』を切り出すことには消極的だったこの国が、背伸びせずに気持よがれる自前のポピュラー文化を量産し輸出までするようになった今、・・・・・・」

現状を「ヒップに」わかりやすく提示してくれる佐藤節。

本文は、これからじっくり。


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