「千の心は千の方法でとらえねばならない」
オウィディウス著『恋愛指南 -アルス・アマトリア』(岩波文庫)読了。婚外恋愛の相手をいかにひっかけ、いかにことに及び、いかに愛を持続させるか、というローマの詩人による恋愛指南。オウィディウスは洒脱なパロディとして書いて、そのように笑って読まれるべき本であったはずなのだが、詩人は、風紀攪乱の罪でアウグストゥスによって流刑にされた。いわくつきの奇書。
具体的な「技術」を、おもしろおかしく書いているものの、「愛の技術」に関しては、現代においても通用する真実がちりばめられていて、人間の本質ってローマ時代からぜんぜん変わらないんだとあらためて実感。ただ、具体例にひきあいにだされるのが神話の神々、というのがわかりづらかった。知っている事例はついていけるけど、知らない事例のほうが多かったので。さらに、レトリックが高度すぎて難解なところがあった。事例を現代セレブに変え、レトリックをシンプルにして「超訳」として出したら、そこらのハウツーモテ本よりもおもしろくなると思うのだが。どうでしょう?
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