結末ではなく、過程が
◇「ローマ」後編、エピソード16まで見終わる。これまでゆるやかに進んできたあらゆる関係が緊迫し、ぬきさしならない濃密な緊張感をはらんでいく。セルウィリアとアティアの女二人のどろどろがもう、殺すか殺されるかの(でもどっちかが死んだらドラマにならない)おそろしく凄絶なところまで行ってしまう。おくてのぼっちゃんだったオクタヴィアヌスは、なにやら立派なオーラをかもしだして、アントニーを打ち負かすまでに。歴史の教科書ではもう「結末」はわかっているんだけど、そんな問題じゃないのだ。コドモだったオクタヴィアヌスが、母の愛人の敵となるまで。この過程が猛烈におもしろい。フィクションとはいえ。
ルキウス・ヴォレヌスと部下プッロが、血まみれになって去ったあとに、悪いやつの死体が転がっている、みたいな結末のエピソードがいくつか続く。これがえもいえず爽快に思えてくる。プッロ役のレイ・スティーブンソンはなかなか魅力的である。映画界でもブレイクしてほしい。
あと6エピソード。この世界から離れたくないので、ちょっと見るのをガマンして終わりを引き伸ばすことにする。
◇産経新聞書評掲載感謝。「左右両極制覇」(笑)と編集者ともども感激。
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