浪費や過剰は悪なのか
◇「ハイファッション」4月号。これをもって休刊となる。コムデギャルソンの特集だった。この雑誌には「育てていただいた」感が強く、感無量。心からの敬意と感謝を捧げます。編集部の思いはいかばかりか、と思うと胸がつまる。
◇「ENGINE」4月号。鈴木編集長の巻頭エッセイ、「from EDITOR」において、「浪費は悪だ」という風潮に反旗を翻し、過剰の擁護。「人を愛する、などということも過剰なことだ」「哲学も詩も絵画もふくむすべての芸術もまた、過剰な人間的エネルギーの支出の所産である」「僕たち人間は、そもそも地球の自己保存にとって不要であるという意味では過剰な存在である、ということを忘れてはいけない。人間が神の浪費の産物ではない、とだれがいえるだろう」。
存在じたいが過剰なエネルギーを放出している鈴木編集長、ならでは。
◇フィギュア金のキム・ヨナの演技も、さりげなく過剰だ。点数になるのかならないのかわからない、さりげない一瞬の体のひねり、オリジナルな手や足の動き、首のしなりなど。そんな微細なディテールの過剰の積み重ねを完璧にコントロールして自分のものとして流麗に表現しきっているあたりに、圧倒的な強さの秘密を見る思いがした。
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 加害者と被害者の境界は(2010.07.27)
- 「人生は、ペルシャ絨毯」(2010.07.18)
- メンズファッションの前衛性と多様性(2010.07.10)
- 階級なき社会の、陰湿で憐れな階級意識(2010.07.04)
- 「千の心は千の方法でとらえねばならない」(2010.07.06)











コメント