「アメリカ trash can」
◇柴田元幸先生責任編集『モンキービジネス』vol.8音号(ヴィレッジブックス)。あす発売だが、ゴマ粒一粒程度、参加させていただいた特権(?)で一足早く手元に届く。柴田テイストに貫かれた短編小説あり座談会あり翻訳小説ありエッセイあり詩ありの、活字好きにはたまらない、読みごたえのある文学マガジンである。今号は、文学にとっての「音」がテーマで、さまざまな角度から、「活字で語る音」について思いをめぐらすことができる趣向。
個人的にいちばんおもしろかったのが、岸本佐知子、テッド・グーセン、小沼純一、柴田元幸の4人による座談会「音」で、笑いどころ満載。小ネタも頭にこびりついてしまい、日本に来るガイジンの間で、「どういたしまして」はネイティブには言いにくいので"Don't touch my moustache "と言えばいいとか、「アメリカ大使館」も覚えにくいので"アメリカ trash can"と言えばいいとかの話があるなど、必ずやどこかで使ってしまいそうである(おやじですね)。
◇朝日新聞17日付、「仕事力」。姫野希美さんの第2回「生々しい、という美しさ」にはっとすることばあり、メモ。
「それは理屈とか価値観で非難したり隠したりするものではありません。今、この時代に明らかに呼吸している人間の姿です。美しさってすでに存在しているものではなく、常に新しく生み出されてくるものだと思います。従来の基準で、きれいとか汚れているとかを判断するものじゃない。その新しさに巻き込まれながら、人間の普遍的な生々しさに届いた表現がアートなのだと思います」
「人間はその風貌やたたずまい、話し方などにその人のあらゆる面が映し出され、極端に言えばドアを開けて入ってきた瞬間に『あっ!』と感じることがあるほど、その人が生きてきた軌跡は伝わります」
姫野さんの顔もまた美しい。眉なんてぜんぜん今風に整えられたりはしていないし、髪にもほとんど手をかけられてはいないのだけど、ピュアでまっすぐなまなざしが、心の中まで届いてくるようで、強く印象に残る。
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コメント
姫野希美さんの朝日新聞の「仕事力」は、
印象に残ったので切り取ってあります。
文章の最後の方に「素朴に言えば、不思議
な人も結構いらっしゃいます(笑)。」
とありますね。その不思議な人達から何
かを感じる感受性を持っている
姫野さんは、やはり凄いですね。
投稿: たけい | 2010年1月19日 (火) 22時46分
そうですね。世間一般の偏見からきもちよく解放されている、「からっぽ」の心(谷川俊太郎さんの意味で)をもった方なのだなあと感じます。
投稿: nakanokaori | 2010年1月20日 (水) 04時21分