「舞台はその人の全てが出てしまう場所」
「25ans」12月号発売です。連載「リュクシーなモード」で、ジレンマが蔓延する現代社会とモードについて書いています。この連載は最終回となります。機会がありましたら、ご笑覧ください。
最終回とはいえ、「25ans」とのご縁は続く。来年早々の恒例「ビューティーメダリスト」の特集で、特別審査員をすることになっている。2009年、もっともすばらしかったコスメはどれか?! 毎年、一読者として楽しみにしている特集で、その選考に参加できるのは、この上ない喜び。しかも、リスト外となった製品のなかから「中野香織賞」という個人賞を贈ることができるとのことで、コスメに注いできた長年の情熱がようやく報われるときがきた・・・と感無量。リストが届く前からすでにアドレナリン大放出状態である。
今月号の本誌「宝塚歌劇団&ミス・ユニバース」のセルフプロデュース特集。手に汗をにぎるほど、読みながら力が入った。タカラジェンヌとミス・ユニバース、どちらも美の「道」をきびしく究める女性たちで、道の先には、たどりついた人だけが語ることのできる深い哲学があるのだ。おもわず頭をたれた(!)ことばはたくさんあったが、なかでも鳳蘭のことばは迫力があった・・・。
「とにかく”ナマ”はダメ。人の目を意識して、自分の魅力を意識して演じる。自分の魅力がわからないならつくる!」
それでもわからない場合のアドバイスも、いい。
「笑顔。心から笑えばいいの。そのためには目の前にいる人を好きになればいい。タカラジェンヌの笑顔が素敵なのは、彼女たちがいつも”私たちを観に来てくださってありがとう”という気持ちで舞台に立っているからなんです」
こんな特集で美へのテンションをあげ、斎藤薫さんのエッセイで自己批判を促す(?)、という本誌のスタンスが、シニカル入ってていい。齊藤さんは「美しいのに愛されなかった」美女の例を通して、美しさばかりを追求しすぎる女のカルマをさりげなく戒めるのである。
「男たちが愛さなかったのは、”言わば、愛されるために作った美しさ”。あるいは”美しければ愛してもらえるのでしょ?”という少しゴーマンな美しさ」
美しさについて、それこそあらゆる角度から、感じ考え行動する視点を出してくれるのが、やはりこの雑誌の底力であるなあ、と感じ入る(一読者としての愛読歴は27年)。
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