人が人を殺すとき
マーティン・デイリー、マーゴ・ウィルソン著、長谷川眞理子・長谷川寿一訳の『人が人を殺すとき』を読む。1999年の本。進化生物学から殺人の動機を解明しようとした大著。
第6章の「殺しの動機は口論と名誉」に考えさせられる。人が人を殺す動機は、「よほど深刻でやむにやまれぬ理由のため」と思いこんでいたのだが、実はそうでもないことがわかってガーンときた。男が男を殺す動機でいちばん多いのは「ささいな口論」で「メンツをつぶされた」ため――。
そ、そんなくだらない理由でっ!
でもたしかに、紳士の伝統、決闘がまさにそれ。「名誉を汚された」ってつまり「メンツをつぶされた」。
自分の名誉を汚すものの生存を許さない。常に他人と比較し、自分より前へ出るものの存在を許さない。
この種の殺人が、近年、減少しているのだという。
身体を大きく立派に見せるスーツが廃れ、メンズファッションがフェミニンな方向へ向かっていることと、この種のマチスモの衰退は、無関係ではないように見える。より詳しいことは、携帯サイトの連載に書きます。
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