ダンディズム対談と、チャーチル、ラ・ロシュフコー
休店日のトゥールダルジャン(代官山の物販店のほう)でピーター・バラカンさんと「ダンディズム」に関する対談。現代のイギリスの階級意識についても、イギリス人ならではの感覚を教えていただく。気さくでやさしく、頭の回転がとても早い方である。詳細は4月にウェブマガジンopenersで公開予定。
その後、代官山スタジオで「プレシャス」(小学館)の取材を受ける。「励まされる言葉」がテーマ。河合秀和先生によるウィンストン・チャーチルの伝記と、ラ・ロシュフコーの箴言集『運と気まぐれに左右される人たち』を持参し、結局、チャーチルの伝記と一緒に写真を撮ることになった。この本は、『ダンディズムの系譜』のチャーチルの項目でもメインに活用させていただいたのだが、なにもうまくいかなくて落ち込みがひどいときに、エネルギーをチャージしてくれる強壮剤のような本でもある(あくまでも私にとって、ですが・・・)。華々しい経歴が綴られるチャーチルだが、実は成功よりも挫折をはるかに多く経験している。「成功とは、失敗に失敗を重ねてもなお情熱を失わないこと」をはじめとするチャーチルの人生の重みを背負った言葉の数々には、どれほど救われたか。
ロシュフコーの箴言集も、3冊ぐらい買った(頭に叩き込んでおきたい言葉は線を引いたりして、ぼろぼろになるので)。裏切りだの謀略だの(三銃士が活躍する「フロンドの乱」もそのひとつ)に巻き込まれて心身がぼろぼろになった貴族たちにもウケた言葉だから、辛辣ながら的確に人間の心理の真実をついていて、矛盾だらけの心理を学びながら笑い飛ばせる。裏切られただの失望させられただのといちいち傷ついたり怒ったりしていては、身も心ももたない。17世紀からまったく変わらぬ人の心のシビアな仕組みを知っておくのは、大人の女のたしなみである、と思う。
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